福間 詳 医療法人社団YKM 横浜港北メンタルクリニック理事長 略歴
昭和58年防衛医科大学校を卒業し以後、自衛隊中央病院(世田谷)精神科で臨床に従事しています。同病院は防衛庁の職域病院であるため精神疾患の治療にとどまらず職員の100%職場復帰を目指し手いる病院です。そのため家族と職場の連携をしっかりと取りつつ、復職のためのリハビリプログラムを取り入れています。
防衛庁では様々なメンタルヘルス対策が打ち出されましたがその中でも自殺者の御遺族や同僚に対する現場でのケアを目的とした「自殺のアフターケア活動」やイラク復興支援活動における隊員のメンタルケアをイラクのサマーワの現地において実施してまいりました。
こうした経歴からはうつ病やストレス障害に関する予防と治療および復職のためのリハビリが私のライフワークとなったのです。
クリニックを立ち上げ10年以上が立ちますが私の現在までの略歴は表のとおりです。
福間 詳 略歴 |
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昭和32年6月 |
島根県で生まれる |
昭和58年3月 |
防衛医科大学校卒業 |
昭和58年5月 |
医籍登録5月26日、登録番号27440 |
昭和60年6月 |
自衛隊中央病院精神科勤務 |
平成07年3月 |
自衛隊阪神病院精神科部長 |
平成09年3月 |
自衛隊中央病院精神科医長 |
平成12年6月 |
防衛庁人事教育局メンタルヘルス担当 |
平成13年3月 |
防衛庁陸幕衛生部メンタルヘルス担当 |
平成15年3月 |
自衛隊中央病院第2精神科部長 |
平成18年12月 |
横浜港北メンタルクリニック開業 |
平成28年4月 |
医療法人社団YKM 横浜港北メンタルクリニックとして医療法人社団化 |
現在の主な活動
現在はストレス障害を中心とした診療に従事しています。ストレス障害は育児ストレス、職場のパワハラ、セクハラ、夫婦間の問題、借金問題等実に原因は多彩です。現在ストレスに起因する障害の原因は実に多彩です。ストレスに伴う障害は近年急速に顕在化しているように思います。
丁度花粉症が昭和50年代から急増したことと重複する気がします。花粉症の増加の原因には戦後の杉の植林と林業従事者の不足から枝打ちや間伐が行われなくなったことが要因と言われます。
車の排気ガス・工場などが原因の大気汚染、ジャンクフードなどの欧米化した食生活、不規則な生活・ストレスの増加などによる生活環境の悪化も影響しているとも言われています。
近年のストレスは昭和・大正の頃のストレスとはその質も悪質なものに変化している気がします。人は生きている限り一生ストレスに曝され続けています。しかしストレスに関しては医療従事者の間でも理解の仕方に大きな相違があるようです。ストレスとうまく付き合うためには「敵」であるストレスに関して正しい知識と対処方法を知っておく必要があります。
本年今迄の臨床経験をもとに中央公論新書から「ストレスのはなし」を出版いたしました。本書ではストレスとは、ストレスの発生機序とは、ストレス障害とは、その対処方法などを具体的にわかりやすく記載してあります。本書を通読することで単に知識を得るのではなく日常生活における多くのストレスをうまくコントロールするためのマニュアル本として活用して頂けることを期待します。
ストレス障害は適切な対処を取れば直すことの出来る障害です。本書にも記載しましたがストレス対処とは毎日受けているストレスとの闘いです 私たちは全員がストレスとのバトルゲームの主人公なのです。皆様にはそのゲームのWinnerになって欲しいものです。